
5月に移って3回目の長距離DG
名古屋競馬場の重賞は2022年の競馬場移転を境に距離変更など変化が生じている。名古屋グランプリJpnIIも2500mから2100mに短縮され、コースを2周から1周半へと舞台設定も変わった。また、実施時期が24年に12月から5月に変更されている。ここではその変化も考慮しつつ、16~25年の過去10回から傾向を見ていく。
過去10回に限らず、JRA馬が圧倒的に優勢。2001年の第1回にミツアキサイレンス(笠松)が勝って以降、第2回から昨年の第25回まで23回連続でJRA馬が優勝している(05年は取止め)。JBC競走で地方馬の制覇までもっとも時間を要したのが中長距離のクラシックだったように、距離が長くなるとJRA優勢の傾向は強くなりやすい。地方馬による上位入着は16・17年と連続3着のカツゲキキトキト(愛知)、24年2着ヒロイックテイル(高知)、25年2着シンメデージー(高知)の4回。好走率としては、高知が連対率33.3%と悪くなく、近年の所属馬のレベル向上が当レースの結果にも表れている。[表1]
| 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 | |
| JRA栗東 | 8 | 8 | 4 | 21 | 19.5% | 39.0% | 48.8% |
| JRA美浦 | 2 | 0 | 4 | 3 | 22.2% | 22.2% | 66.7% |
| 高知 | 0 | 2 | 0 | 4 | 0.0% | 33.3% | 33.3% |
| 愛知 | 0 | 0 | 2 | 36 | 0.0% | 0.0% | 5.3% |
| 上記以外 | 0 | 0 | 0 | 22 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
1番人気の信頼度は非常に高く、3着内率100%。その結果、3連単が万馬券となることは少なく、過去10回で3回のみ。1番人気が3着に敗れた2017年と、7番人気が2・3着に入った16年と24年だった。それ以外は3連単2300~4520円と堅い決着。1・2番人気がともに3着以内に入ったのは7回に上った。[表2]
| 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 | |
| 1番人気 | 6 | 2 | 2 | 0 | 60.0% | 80.0% | 100.0% |
| 2番人気 | 3 | 2 | 2 | 3 | 30.0% | 50.0% | 70.0% |
| 3番人気 | 0 | 1 | 1 | 8 | 0.0% | 10.0% | 20.0% |
| 4番人気 | 0 | 3 | 2 | 5 | 0.0% | 30.0% | 50.0% |
| 5番人気 | 1 | 1 | 1 | 7 | 10.0% | 20.0% | 30.0% |
| 6番人気以下 | 0 | 1 | 2 | 63 | 0.0% | 1.5% | 4.5% |
2100mでの実施となった2022年以降、逃げは1勝、3着1回、4着以下2回。上位入着はいずれもノットゥルノによるものだった。そのノットゥルノが大逃げを打ち、前に行った3頭で決着となった24年を除いた3回では、2コーナー4~7番手から運んだ好位差しの馬が必ず3着以内に入っていた。
競馬場移転後の名古屋2100mの脚質別成績[表3]を見ても、差しは勝率・連対率・3着内率すべてにおいて逃げよりも高い好走率を誇る。差しは平均5.9番人気、逃げは同4.8番人気という点を鑑みても、差しの方が好走率は高いことが分かる。なお、4つの脚質で最も好走率が高いのは先行だった。
| 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 | |
| 逃げ | 2 | 1 | 2 | 14 | 8.7% | 13.0% | 21.7% |
| 先行 | 11 | 14 | 9 | 45 | 14.7% | 33.3% | 45.3% |
| 差し | 8 | 5 | 8 | 67 | 9.1% | 14.8% | 23.9% |
| 追込 | 2 | 3 | 4 | 49 | 3.4% | 8.6% | 15.5% |
注記:ほか競走中止1頭
5月実施となった過去2回では、4歳馬は6頭が出走して1~3着が各1回。中でもJRA所属だと2024年キリンジ3着、25年サンライズジパング1着で3着内率100%だった。12月実施だった時は3歳馬の成績が良く、16年~23年の8回では3着内率50.0%と、実施時期が変わっても“最も若い世代が好成績”という共通傾向が見られる。馬齢を固定せずに、出走馬中最年少馬の成績を見ると、過去10回中7回で最低1頭は3着以内に入っていた(21年は12月実施だったが3歳馬不在で、最年少は4歳)。

1番人気に支持されたJRA馬のうち、7・8枠に入ると、4勝、3着1回で勝率80.0%、3着内率100%。該当馬がいれば、積極的に狙いたい。現在の距離になった過去4回の勝ち馬すべてが、近2走で2000m以上のダートグレードで勝利するか、GI/JpnIで3着以内に入っていた。
(文・大恵 陽子)

1着
2着
3着
【注記】2005年は競走取り止め。
注記
当ページの情報は、NARが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。